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気軽にチャレンジ!初心者でもできるDIYのすすめ

目次

最初に用意するもの
家具の取っ手を変更するだけで、自分好みのテイストに!
初心者でも簡単!シンプルなスツール作成
初心者でも大丈夫!オシャレな消毒液スタンド
賃貸のお部屋で作業する際のコツ
作業時の注意点やあると便利なアイテム
一生ものの趣味として、ぜひチャレンジを!


自宅で過ごす時間が倍増した昨今、「お部屋をもっと自分好みの空間にしたい!」と考えるようになった人も少なくないはず。それゆえに「欲しいサイズがない」、「好みのカラーリングのアイテムが見つからない」など、それぞれのこだわりにマッチした家具を探すのにひと苦労した、といった声も多く聞こえるように。そんな時にぜひチャレンジして欲しいのが、DIYだ。

「Do It Yourself」(自分自身でやってみよう)の略でもあるDIYは、「欲しい!」と思う家具や小物を自分自身で作ることができる、究極のカスタマイズアイテム作製術。「材料はどこで買えばいいの?」、「初めてだから、失敗してしまうかも」という不安をお持ちの初心者でも、気軽に挑戦できる方法とアイテム作製術をDIYアドバイザー/グリーンアドバイザー・長野恵理さんに教えてもらった。

最初に用意するもの

<作りたいアイテムの設計図を書くための紙と色鉛筆、定規>

初心者の方に一番大切にして欲しいのは、最初に設計図を描くことです。どれくらいの大きさのものが欲しいのか、それを組み上げるためにはビスが何本必要なのか、しっかり準備をしてから、ホームセンターに材料を買いに行きましょう。そうすることで、木材のカット注文の際に慌てずに済むなど、多くのメリットがあります。欲しい色のイメージをしっかりつくるための色鉛筆も重要ですよ。

<電動ドライバーなどの工具>

最初は、自分の手の大きさになじむ、使いやすいサイズを選びましょう。「ビット」と呼ばれる先端部分が別売りになっているものが多いので、購入の際は確認してください。パワーが強いプロ用の電動工具は、大きくて重い上に高価なので「DIYを長く続けられそう」と思ってから、気に入ったものを購入しても遅くないと思います。また、ビスの頭がつぶれた際に使用する、ネジ外し専用の工具も用意しておくと安心です。

<紙ヤスリ>

木材の表面を滑らかに整えるために必要です。ヤスリの粗さは、数字が小さいほど粗くなっていることを示します。研磨の際は、目の粗いヤスリから細かいヤスリの順に使っていきましょう。ここで丁寧な仕事をすると、塗料がきれいに乗ります。使い古したようなシャビーシックなテイストがお好きな方は、水性塗料を塗った後に粗いヤスリを掛けると良い感じに仕上がるはずです。

<水性塗料>

好みのインテリアにするために欠かせないのが塗料です。臭いが少ない水性塗料ならば、室内でも安全に作業ができます。いろいろなメーカーから発売されているので、好みの色合いを探すのも楽しいですよ。最近は、はけを使わず布やキッチンペーパーで塗り広げられるジェルタイプの塗料や、牛乳など自然な原料を使用した、お子さまがいる家庭でも安心な塗料もありますので、いろいろ試してみてください。塗る際はマスキングしておくと塗りミスが少なくなります。

<作業スペース>

作業場所としておすすめなのは、ダイニングテーブルの上です。大きめの養生シートを敷いて作業すると、片付けの際もシートごと材料をまとめることができて、後片付けも簡単です。ビスやビットなどのけがの恐れがある危険な物は、工具箱に入れるなどしっかり管理をしましょう。

家具の取っ手を変更するだけで、自分好みのテイストに!

DIYの第一歩としておすすめなのが、家具の取っ手交換。シンプルさが魅力の木製家具のつまみを、おしゃれなガラス製のものに替えるだけで雰囲気ががらりと変わる。引き出しの内側のネジをドライバーで外し、取り替えるだけという簡単工程なので、ぜひチャレンジを。

「全部の引き出しでつまみを統一しなくても、テイストが合っていれば大丈夫。洋服のカーディガンのボタンと同じで、トップに豪華な細工のものを持ってくるとバランスが良くなります。私も、ネットショップやアンティークショップなどでコツコツと買い集めたつまみに差し替えてアレンジを楽しんでいます」

道具:ドライバー

※手で外せるものもあります。
※付け替えはご自身で持ち込んだ家具に限定して行ってください。

初心者でも簡単!シンプルなスツール作成

スツール作りに必要となる材料

学生時代の「図工」や「技術」といった授業で学んだ基礎で作ることができるのが、シンプルなスツール。材料は、骨組みとなる長めの角材4本(①)と短めの角材8本(②)。天板となる頑丈な素材の平板3枚(③)。そして、脚用24本と座面用12本のスリムビス。①~③をスリムビスでつなげていくだけで、スツールが完成。そのまま木目を楽しんだり、塗料でお好みのカラーに仕上げるなど、お部屋のインテリアに合わせて楽しもう。木材は、ホームセンターでお好みのサイズにカットしてもらうことができます。

「工具を使ったことがない方でもご参加いただける、初心者向けのワークショップでも制作しているアイテムです。①と②で骨組みを2つ作り、それを余りの②でつなげ、最後に③を乗せて固定するというシンプルな工程で組み上げられます。植木鉢を置いたり、サイドテーブルとしても活躍してくれるでしょう。お部屋になじむブラウンもすてきですが、インテリアの差し色になるようなきれいな色に塗装するのもおすすめです」

道具:電動ドライバー、水性塗料

初心者でも大丈夫!オシャレな消毒液スタンド

今の生活に欠かせないアイテムになったからこそ、自分好みのテイストに仕上げたいと願う人が多いのが、玄関用の消毒液スタンド。シンプルなスツールを作製した時の技術を応用すれば簡単に作ることができる。ここでも重要となるのが設計図。しっかり高さや幅などを設定してから材料を購入しよう。

「こちらもワークショップで制作しているアイテムです。ボトルを固定してくれる2個のアイアンブラケットがポイントとなっています。L字型につなげた2枚の板と床板、それらをつなぐ長めの棒、スリムビス(木材用6本、アイアンブラケット取付け用8本)といったとてもシンプルな構造なので、ぜひチャレンジしてみてください」

道具:電動ドライバー、水性塗料

賃貸のお部屋で作業する際のコツ

例えば、作業台となるテーブルの死角にペンキが飛んだりと、想像もつかないような場所が汚れる可能性があります。大きめサイズのごみ袋などを可能な限り床に敷くなどしておくと、万が一のトラブルにも対処できるので、準備は念入りにしておきましょう。

水性塗料とはいえ、シンクや洗面所を汚してしまう可能性もあります。お手頃価格のはけを使い、使用後は洗わずに包んで捨てる、というのを選択肢のひとつに入れるのもおすすめです。

作業時の注意点やあると便利なアイテム

電動ドライバーを使う時は、布が巻き込まれる可能性があるので、軍手や手袋は使用しない方がベター。もし、どうしてもという場合は、手に密着する工具専用のものを。

塗装の際は、薄手のビニール手袋を使用しましょう。手のサイズにぴったり合うものですと、細かな作業がしやすいのでおすすめです。また、服を汚さないためにエプロンの準備も。汚れを拭き取れるウエットティッシュも必需品です。

一生ものの趣味として、ぜひチャレンジを!

今回、初心者も気軽にチャレンジできるDIYを教えてくれた長野さん。最後にこんなメッセージを送ってくれた。

「目標とするインテリアの画像を集めて、ご自身の好みの傾向をしっかり把握しておくと、お部屋に統一感を与えることができると思います。そして、DIYでは失敗を恐れないでください。やり直しがいくらでも利くのがDIYの良いところです。私自身もうまくできなかったアイテムを目の前にして、『ここをこうしたら逆にすてきになるかも!』などと考えている時間が、一番楽しいと感じています。作ったものを愛用し、アレンジやリメークを楽しみ、さらに長く使うことができるのもDIYの魅力です。日常が楽しくなる一生ものの趣味として、ぜひ始めてみてください」

取材・文=中村実香/撮影=永田正雄

教えてくれた人

長野恵理さん

DIYアドバイザー/グリーンアドバイザー。DIYワークショップの企画・運営を手掛け、イベントや出張リノベワークショップなどを多数開催。著書に『はじめてのセルフリノベ』(エクスナレッジ)。

https://maison-diy.jimdofree.com
インスタグラム:@erinworkscom

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