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2024.07.04

賞金総額1億2,000万円を手にするのは誰だ⁉ 真夏の福岡で繰り広げられる女子プロゴルフの激闘を見逃すな！

2024年国内女子ゴルフツアー（全37戦）の20戦目、「大東建託・いい部屋ネットレディス」が7月18日（木）～21日（日）に開催される。

今年で9回目を数える同大会。昨年に引き続き、福岡県糸島市の「ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ」が舞台となる。JLPGA（日本女子プロゴルフ協会）の出場資格選手100人と、主催者推薦選手20人が出場予定。賞金総額1億2,000万円（優勝賞金2,160万円）を懸けて、熱い戦いを繰り広げる。“クイーン”の名称を冠する名門コースを制し、栄光を手にするのは？ 大会の見どころを解説する（出場選手は状況によって変更になる場合があります）。

2年ぶりのツアーVを狙う渡邉彩香をはじめ、注目の5選手が抱負を語る

今季の国内女子ゴルフツアーは、第14戦「宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」（6月6～9日）終了時点で、新世代の躍進が目立っている。

JLPGAメルセデス・ランキングトップを快走するのが、2003年生まれの竹田麗央選手だ。プロ転向3年目の今季、第7戦「KKT杯バンテリンレディスオープン」（4月12～14日）で初優勝を飾ると、翌週の「42nd フジサンケイレディスクラシック」（4月19～21日）で連続Vを達成。さらに第12戦「ブリヂストンレディスオープン」（5月16～19日）でも優勝し、今季最多の3勝をマークしている。彼女に続くのが、2002年生まれの岩井ツインズ。姉･明愛選手が1勝、妹･千怜選手が2勝をそれぞれ挙げ、ツアーを盛り上げている。

中堅・ベテラン勢で好調なのが、1994年生まれの鈴木 愛選手。第2戦「明治安田レディス ヨコハマタイヤゴルフトーナメント」（3月7日～10日）、第3戦「Vポイント×ＥＮＥＯＳ ゴルフトーナメント」（3月15～17日）で連続優勝を果たし、JLPGA通算20勝に到達した。また、1998年生まれの大里桃子選手も第14戦「宮里藍 サントリーレディスオープンゴルフトーナメント」で3年ぶりとなるツアー3勝目を挙げ、存在感を示している。そのほか、今季ツアーで勝利を飾った臼井麗香選手、小祝さくら選手らも虎視眈々（たんたん）と優勝を狙っている。

そして注目なのが、ホステスプロとして挑む大東建託所属・契約の選手たちだ。その筆頭株が、ツアー通算5勝をマークしている渡邉彩香選手。昨年の大会ではまさかの予選落ちに終わり、雪辱に燃えている。21歳の伸び盛り、佐久間朱莉選手にも期待。今季は最終日最終組を３度経験し、優勝まであと一歩と迫っており、2021年にプロデビューを飾った思い出の大会での初Vを目指す。さらには地元･福岡出身の後藤未有選手、弱冠20歳の有望株･吉田 鈴選手、同じく20歳で国内女子下部ツアー「大王海運レディスオープン」（4月25～27日）でアマチュア優勝を果たした都 玲華選手からも目が離せない。

【特別企画】大東建託所属・契約の5選手が8つの質問に答える！

①大会に向けての意気込み
②プレー中に大切にしていること
③今シーズン中に達成したいこと
④ラウンド中のおやつ
⑤ゴルフのどんなところが好き
⑥疲れた時のリフレッシュ方法
⑦ここだけは負けたくないポイント
⑧好きな映画、または好きな本

渡邉彩香選手

①毎年変わらず、ホステスプロとして優勝することです！
②今シーズンは切り替えを早くすることを大切にしています。試合の中でもメリハリをつけてプレーしたいです！
③キャリアハイを更新したいです
④ラウンド中はゼリー飲料くらいしか食べません。プライベートではクレープが好きです!!
⑤コースコンディション、気象条件によって、同じシチュエーションがないところです
⑥愛犬との時間と、おいしいものを食べることです
⑦周りの方からのサポートに関してはとても恵まれていると思います。その気持ちに応えたいと思っています
⑧（大東建託の）竹内（啓）社長に頂いた「道をひらく」という本です。繰り返し読んでいます

佐久間朱莉選手

①ホステスプロとして大会を盛り上げられるよう、優勝目指して頑張ります
②どんな時でもリズムとアライメントだけに集中するようにしています
③けがなく１年間戦い抜くことと、初優勝を挙げることです
④梅干しをよく食べます！
⑤自分の思い描いたボールが打てた時や、難しいライから入った時です
⑥お風呂に漬かってたくさん寝ることです
⑦最後まで諦めない姿勢は誰にも負けないようにしています
⑧小さい頃から「海猿」が好きです

後藤未有選手

①大好きな地元・福岡での開催なので、多くのゴルフファンに成長した姿をお見せしたいと思います
②結果を求め過ぎず、目の前の一打を楽しむことを大切にしています
③初優勝です！
④やまやのめんたいチーズおかき
⑤年齢問わず、多くの方と交流ができること
⑥親友とカラオケに行くこと
⑦攻めの気持ちを強く持ち続けたいです⑧特になし

吉田 鈴選手

①暑さに気を付けて、いいプレーをたくさん見てもらえるように頑張ります！
②暑い時期になるので、試合中は集中力が切れないように、自己管理をしてトップ10を目指して頑張ります！
③回答なし
④どらやき
⑤ゴルフ場のおいしいご飯とかわいいウエアが好きです！
⑥お風呂で湯船に長く漬かってます！
⑦最高のパフォーマンスを発揮できるように体調管理を徹底しています！
⑧ディズニー

都 玲華選手

①予選通過して、トップ10入りしたいです!!
②怖がらないこと
③プロテスト合格!! ツアートップ10入り
④お芋系、フルーツ、おにぎり
⑤ドライバーでいいショットが出た時の音が好き。世代問わずに楽しめるところ
⑥おいしいものを食べに行く。犬とゴロゴロする
⑦ゴルフを好きな気持ち。大東建託さんをはじめ、サポートしてくださっている方への感謝の気持ち
⑧「ワイルド・スピード」

2年連続で名門ゴルフ場が決戦の舞台に。ホールインワン賞にも期待！

昨年に続き、福岡県糸島市の「ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ」（6,505ヤード／パー72）で開催。ゴルフ界の女王・岡本綾子さんがコースアドバイザーを務める名門ゴルフ場で、“クイーン”の名の通り、風光明媚（めいび）なロケーションに定評がある。

高低差8mの立地に大小12の池を配置したレイアウトが特徴。フェアウエーが広いホールが多く、気持ちよくショットを放てるが、随所にある池が立ちはだかり、力強さの中に戦略性も求められる。

6番（550ヤード／パー5）、10番（500ヤード／パー5）のロングホールのほか、飛ばし屋の腕の見せどころが、「ベストドライビング賞」が争われる13番（400ヤード／パー4）。池はないものの、左サイドのOBゾーンが広く、油断はできない。昨年は神谷そら選手が259.52ヤードで獲得した賞の行方に注目だ。

一方「ホールインワン賞」の期待がかかるのが、4番（170ヤード／パー3）、8番（145ヤード／パー3）、16番（160ヤード／パー3）のショートホール。特に4番はグリーンの両サイドに縦長の大きな池があり、選手を悩ませる。そのプレッシャーに負けない強い精神力、そして花道を有効に使えるかが、コース攻略のカギとなる。昨年は達成者が出なかったホールインワンが生まれるのか、こちらも気になるところ。

昨年は小滝水音選手が悲願の初優勝。過去の名勝負をプレーバック

2015年に新設されて以来、幾多の名勝負を生んできた本大会。記念すべき第1回大会の覇者･原江里菜選手をはじめ、数々のヒロインを生んできた。

今も語り継がれているのが、第7回大会（2022年）を制した菊地絵理香選手。その年の「資生堂レディス」で2位に入り、生涯獲得賞金6億円を突破した彼女は、今大会で圧倒的な強さを発揮した。第2ラウンドで大会コースレコード「63」をマークすると、その勢いは止まらず、第3ラウンドはノーボギー。迎えた最終日も安定したプレーを披露し、通算20アンダーのハイスコアで優勝した。

記憶に新しい前回大会（2023年）。女子プロゴルフ界をけん引する「黄金世代」（1998年）と「プラチナ世代」（2000年）の若手選手たちが躍動し、最終日まで大混戦の展開に。そんな中、「黄金世代」の小滝水音選手がバックナインで5連続バーディーを奪って後続を突き放し、悲願のツアー初優勝を飾った。

そして、今年は九州出身（熊本県）の竹田麗央選手、昨年のベストスコア賞･小祝さくら選手、昨年2位タイの吉田優利選手らが、優勝候補に挙げられている。さらに「プラチナ世代」の後藤未有選手、21歳の佐久間朱莉選手ら、大東建託所属の若手プロの躍進にも期待がかかる。

真夏の福岡で繰り広げられる女子プロゴルフの激闘に、今年はどんなドラマが生まれるのか。華やかで熱き戦いに注目しよう！

文＝河合哲治郎