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細田佳央太が明かす、「ドラゴン桜」で見せたストイックな役作りのモチベーション

2014年に俳優デビューし、2019年には映画『町田くんの世界』で1,000人以上の中からオーディションで主人公役に選ばれ、映画初主演を果たした俳優・細田佳央太。そして、今年放送されたドラマ「ドラゴン桜」の演技が話題を呼んだ今注目の若手俳優だ。そんな彼に芝居についてや、20代になって挑戦したいことなどを聞いた。

――芸能界を意識したのは4歳の頃だったそうですね。

「意識…と言うほどでもないのですが、小さい頃からゲームが好きで。テレビでゲームのCMを見た時、そのゲームがやりたくて母親に『あの中(テレビ)に入りたい!』と言ったんです。それで母親がいろいろ調べてくれてこの世界に入ることになって、ありがたいことに今まで続けられていて。もともとの動機は全然違うところにありましたが(笑)、結果的に自分の生きがいとも呼べる職業になって良かったなと思います」

――お芝居の楽しさに気付いたのはいつ頃でしたか?

「初めて1,000人規模のオーディションに参加した映画『町田くんの世界』ですね。今まで何となくこの仕事を続けてきたところがあったけど、この作品でちゃんと“芝居がしたい”と思って。役作りとは何なのか、映画ってどんなふうに作られていくのか…というのも『町田くんの世界』で初めて知って、そこで学んだことはずっと僕のベースになっています」

――今“役作り”というワードが出ましたが、細田さんがそれに取り組む時のポイントは?

「難しい役や自分が全く知らない世界の役をやる時は、そのキャラクターに関連することを徹底的に調べます。もとが器用な人間ではないので、感性の赴くままやったらそれなりに上手くいった…みたいなことは僕にはないと思ってて。入念な下調べである程度の自信が持てないと、本当に何もできない気がします」

――今年の春ドラマ「ドラゴン桜」で演じた高校生・原健太役は、体重を10kg増量して挑んだとか。

「そうなんです。『体、大丈夫?』という心配もいただきましたが、『頑張ってるね』という声も多くて。褒められて嬉しいからやるじゃないですけど、それがモチベーションになっていたところも大きいですね。その辺は結構単純なんです(笑)。逆に『ストイックだね』と言われると、素直に『うん』と言えない自分がいて。僕よりストイックな人は世の中にたくさんいるし、増量は確かに大変だったけれど、これくらいで褒められてちゃダメだという気がするんです。なので『いや、全然』って言っちゃいますね」

――この先も、いろいろ大変な役作りの役が来ても引き受ける?

「やります!作品ファーストなので。自分にできることで作品のためになるなら、やらない理由はないと思います」

――憧れの俳優や、目指す役者像はありますか?

「特定の人を挙げると、僕の場合、自然とそこに合わせに行っちゃう気がして。“自分”が薄くなるのはもったいないので、あえて憧れは持たないようにしています。でも、嘘をつかないお芝居をする人がすごく好きです。今までご一緒した人たち皆さんそうですが、同年代だと『ドラゴン桜』で共演した鈴鹿央士くん。彼はちょっとでも疑問があるとトコトン悩むし、真っすぐにその役を伝えることができているのがすごいなって思います」

――12月12日には20歳の誕生日を迎えます。20代のビジョンや挑戦したいことはありますか?

「19歳は話題の作品に多く出演させていただいて、とても大きな1年になりました。『○○を見て知りました』とか『○○の役が好きです』というSNSのコメントも作品ごとにあって、自分を応援してくださる方が増えていることにすごく感謝ですね。今後も表現者の1人として、いろんな作品に挑戦していきたいです。個人的に楽しみなのは、人とお酒を飲むこと。コロナが完全に明けたら打ち上げに参加して、役者の先輩たちやスタッフさんとお酒を飲みたいです」

――最後に、細田さんの「家のこだわり」を教えてください。

「片付けられない人間なので、物を買わない、置かないということです。1人暮らしはしたことがないけど、したとしても家具はテレビと机とイスくらいかな。シンプルな部屋が理想です」

――今は実家ということで、台本を読む時はどんな空間で覚えているんですか?

「僕の部屋だと思っていたところが、最近、気付いたら妹の部屋になってて(笑)。自分の部屋が今はないので、リビングのイスか寝室で読んでいます。セリフを頭に入れる時は人がいない場所で集中したいので、誰もいないところを探して、人が来たらまた移動するということを繰り返しています(笑)」

取材・文=川倉由起子 撮影=中川容邦

細田佳央太

ほそだ・かなた●2001年12月12日生まれ。2019年の映画「町田くんの世界」では1,000人超えの応募者から抜擢され、主人公を演じた。2021年はドラマ「ドラゴン桜」(TBS系)の好演も話題に。

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