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【週末エンタメ】『トップガン マーヴェリック』でも体を張りまくり!“ホンモノ”を追求するトム・クルーズのスゴさ

目次

・“アクションスター”トム・クルーズを生んだ『トップガン』
・「ミッション:インポッシブル」シリーズで加速したトムのスタント魂
・『トップガン マーヴェリック』でもさく裂するトムのリアルへのこだわり

 

今年の7月で60歳を迎えるにもかかわらず、まだまだ第一線を走り続けているトム・クルーズ。どんなハードなスタントも自らこなしてしまうことで知られる彼の最新作『トップガン マーヴェリック』が5月27日(金)に公開される。

『トップガン』といえば、アイドル俳優だったトムを一躍トップスターへと押し上げた作品であり、代名詞の体を張ったスタントがスタートした原点的な1作だ。そこで今回は、キャリアを通じて“ホンモノ”を追求し続ける、トムのスゴさにスポットを当てていく。

“アクションスター”トム・クルーズを生んだ『トップガン』

80年代前半は青春映画に数多く出演し、アイドル的人気を誇っていたトムが主演を果たした1986年の『トップガン』。海軍のエリートパイロット養成所、通称“トップガン”での若き訓練生たちの成長を、海軍の協力の下、迫力満点のリアルな映像を交えながら描いた本作は、映画の公開後に海軍志願者が急増したというエピソードを持つほどの大ヒットを記録した。

トムが演じたのはエゴイストで怖いもの知らずのパイロット“マーヴェリック”ことピート・ミッチェル。圧倒的な腕前を誇るものの、訓練中の事故で相棒を亡くしスランプに陥ってしまうキャラクターで、快活さと繊細な一面を演じ分け、スクリーンで抜群の存在感を放った。

前作の『トップガン』でも、過酷なトレーニングを行い撮影に臨んだ (C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

アクションに初挑戦となったトム。さすがに戦闘機を操縦することはないものの、撮影の際には海軍パイロットが操る戦闘機に同乗。そのために低酸素状態での海軍式訓練から、事故時の緊急脱出の仕方、救助ヘリの墜落を想定した水中訓練まで、徹底したトレーニングを事前に積んで撮影に挑んでおり、トムにとっては初めての体を張る撮影になった。

実際に戦闘機に乗り大空へと出た時には、あまりの重力の負荷でエチケット袋に戻してしまったという。しかしその後は適応し、帰投時間になってもパイロットにもう少し飛んでほしいとお願いしたほど。この体験が、後にリアルを追求するトムの姿勢につながったといっても過言ではないだろう。

「ミッション:インポッシブル」シリーズで加速したトムのスタント魂

その後、数々の作品で高いプロ意識を発揮し、危険なスタントも自分でこなしていくトム。彼の代表作といえる「ミッション:インポッシブル」シリーズでは、ドバイのブルジュ・ハリファを身一つでよじ登ったり(『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』)、離陸する貨物輸送機にしがみついたり(『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』)、ヘイロージャンプと呼ばれる成層圏ギリギリの高度からのスカイダイブに俳優として初めて挑んだり(『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』)…。プロデューサーの権限を生かして、本物の映像を撮るため、死と隣り合わせのむちゃな撮影をし続けてきた。

キャリアの中で、多くの乗り物も自ら運転しており、曲がりくねった山道をオートバイで高速走行(『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』)するのは序の口で、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』では、ヘリコプターを自ら操縦してらせん落下する曲芸飛行にも挑戦し、見事に成功させてみせた。

また『バリー・シール/アメリカをはめた男』でも、いくつかの飛行シーンを自らこなすだけでなく、不時着した飛行機が暴走して障害物にぶつかりながら止まる危険なスタントでも自ら操縦桿を握って撮影を敢行。もともと好きだったバイク、車はもちろん、1994年にパイロットの免許を取得して以降、空の撮影までもこなしてしまうから恐ろしい…。

『トップガン マーヴェリック』でもさく裂するトムのリアルへのこだわり

劇中同様に命懸けの撮影に挑んだトム・クルーズ (C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

そして最新作『トップガン マーヴェリック』では、前作から35年の時を経て、教官として戻ってくることになったマーヴェリックの活躍が描かれていく。

かつてない世界の危機を回避する極秘ミッションに参加すべく、エリートチームの指導に当たることになったマーヴェリック。訓練生にはかつての相棒で命を落としたグースの息子をはじめマーヴェリックに反発する者も多い中、新世代のパイロットたちと共に命を懸けたミッションに挑むことになる。

グースの息子ルースター役のマイルズ・テラーら、共演者たちもトム同様に戦闘機に乗り込み撮影を行った (C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

トム演じるマーヴェリックはトップガンに戻り、若きパイロットたちを指導する立場になる (C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

製作としても名を連ねたトムは、究極のリアルを求め、全シーンでCGを使わないというこだわりをみせている。実際に戦闘機F/A-18 スーパーホーネットに俳優を乗せて撮影を行うため、前作同様に俳優たちには、重力で失神しないための過酷なトレーニングなど、3カ月ほどの入念な準備が課された。

例えば、空の世界に慣れていない俳優たちのため、スーパーホーネットに乗る前にセスナ機、曲芸飛行、小型ジェット機と徐々に慣れていくためのカリキュラムが組まれたそう。これを設計したのはなんとトム本人。飛行機の免許を持つトムは、役の外でもまるで教官のように役者たちを引っ張っていたようだ。

共演者たちの飛行機に慣れるためのカリキュラムまで組んでしまうのだから驚きだ (C) 2022 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

海軍から許可が下りなかったため、トム自身はスーパーホーネットを操縦することはかなわなかった。しかし、危険度の高さから海軍からの特別な許可が必要だった地面スレスレを飛ぶ撮影でも自ら戦闘機に搭乗しているほか、共演のジェニファー・コネリーを乗せてP-51プロペラ機を飛ばしてみせるなど、本作でも体を張りまくっているようだ。

実際のパイロットが味わうのと大差ない環境下で撮影が行われたからこそのリアルさが詰まっている『トップガン マーヴェリック』。映像を見ればトム・クルーズがなぜ命を懸けてまで、ホンモノにこだわるのか、その理由が分かることだろう。

文=ケヴィン太郎

インフォメーション

『トップガン マーヴェリック』

2022年5月27日(金)より全国ロードショー
https://topgunmovie.jp/

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