「歯磨きしてたらえずいた」「ちょけんといて!」ってどんな意味!?関西以外では通じない関西弁20選
こんにちは。クイズを愛する、2児の親のサラリーマンけんたろ( @kenlife202010 )と申します。クイズ好きが高じて、日本語や雑学に興味を持つようになり、Twitterではクイズを中心に言葉の知識や雑学ネタを発信しています。
こちらでは「言葉にまつわる知識」をテーマに、よくある日本語の間違い、実は知らない身近なモノの名前、漢字、社会人としての言葉、言葉の雑学などをお伝えしていきます。
今回は 「関西以外では伝わらない関西弁」 です。
私が小学生だった頃、漫画『名探偵コナン』を読んでいると、主人公のコナンと西の名探偵・服部平次が 「なおす」 という言葉でミスコミュニケーションが生じそうになるシーンが描かれていました。この時に初めて、「なおす」という言葉が関西以外では「片づける」という意味ではなく「修理する」の意味で使われていることを知り、衝撃を受けたことを今でも覚えています。
また、私は大学院を卒業するまで大阪で育ち、新卒で東京に出ました。東京で同期と話していると、何気ない言葉が伝わらないことが時折ありカルチャーショックを受けました。
今回はそんな、関西では当たり前に使っていたけど、東京などに行ったら伝わらない関西弁を例文と共にまとめてみました。関西人の方は是非チェックしてみてください。
関西以外では伝わらない関西弁
からい:一般的には激辛カレーなど刺激物を食べた時に使う表現ですが、関西ではお味噌汁などの「塩辛い」という意味でも使用します。正しく漢字で書くと「鹹い」の意味です。
ちょける:これは一般的に使う表現ではないと思いますが、関西ではふざけているお調子者の友達などに向かって使ったりします。「からかう」という意味の「おちょくる」から派生した「おちょける」を省略した言葉だと思われます。
くくる:複数のものをまとめてひも状のもので結ぶという意味の「括る(くくる)」がそのままの意味で髪にも使用されています。
ぐねる:いくつもゆるく折れ曲げるという意味の「くねる」に濁音がついた表現だと考えられます。
えずく:漢字で書くと「嘔吐く」であり、日本で古くからある言葉です。
また:一般的には“again(再び)”の意味で使われていますが、関西では“next time(今度)”の意味でも使用します。「またの機会に」の使われ方と同じです。そのため、飲んだことのない人に「また飲みに行きましょうね」と言うことがありますが、関西でない人からすると「一度も飲んだことないのになぜ”また“?」と違和感を覚えるようです。
しょうみ:漢字で書くと「正味」。外皮や付属部分を取り除いた中身のことを表す言葉で、「正味100グラム」などのように数値を表す時に用いますが、そこから派生して「ぶっちゃけ」のような使い方がされています。
行きしな:「しな」は接尾辞で行く時や行く時のついでを表します。反対は「帰りしな」です。
さら:新しいものを表す「まっさら」が省略された形だと考えられます。同様の使い方で「さらぴん」という言い方もします。
ほかす:「放下す」から転じたものとされています。
あて:お酒に“あてがう”食べ物から来ている言葉です。「おつまみ」と同じように酒の肴を表す言葉です。ちなみにおつまみの語源は“つまみもの”から来ています。
つきだし:居酒屋に行くと最初に頼んでいないちょっとした料理が提供されるお店が多いです。客側からすると「つきだし」も「お通し」も同じなのですが、お店側からすると元々の意味合いは少し違うようで、「つきだし」はとりあえず自分の店の味を確認してもらうために、「お通し」はオーダーが通ったことを証明するために提供されていたようです。
どんつき:「どんと突き当たる場所」が省略されたものと言われています。完全に行き止まりの時は「どんづまり」と言うことも。
三角座り:膝を抱え込んで座るその形からこう呼んでいました。ただし最近は関西でも「体育座り」としている学校も多いようです。ちなみに幼稚園に通う子供たちに尋ねると、「お山座り」でした。
押しピン:説明不要とは思いますが、「押す+ピン」で押しピンです。関西では広く呼ばれています。ただ中には形状で「押しピン」と「画鋲」を使い分けている人もいるようで、プラスチックのつまめるものを「押しピン」、薄くて平たい丸形のものを「画鋲」と呼ぶようです。
めばちこ:病名としては「麦粒腫」のことで、東京などでは「ものもらい」と呼ばれていますが、方言によって「めいぼ」「おひめさん」などの呼び方もあります。
○回生:この表現は京都大学が発祥と言われています。学年ごとに履修科目が決まっている「学年制」の東京大学に対して、京都大学は卒業までに一定の科目を履修する「科目制」を採用しました。そのため在籍年数を表す「○回生」という言葉が関西の大学に広まったと考えられています。
カッターシャツ:元々は大阪市に本社のあるスポーツメーカー「ミズノ」の襟付きスポーツシャツの商標名でしたが、そこからワイシャツの別称として使われるようになりました。ちなみに「カッター」の意味は「勝った」から来ています。
遠慮のかたまり:一皿の料理を複数人で分けて食べていると最後にいつも現れるのがコレ。関西では一人一人が遠慮した結果生まれたものという意味で「遠慮のかたまり」というユニークな表現が使われています。関東では「関東の一つ残し」、九州では「いっちょ残し」というような表現が使われているところもあるそうです。
いかがだったでしょうか?関西の方にとっては日々使っている言葉が通じないというショックが、それ以外の方にとっては関西弁の面白さみたいなところがあったのではないでしょうか?
最近は関西弁のお笑い芸人が全国ネットで話しているため、ある程度関西弁というのは全国に根付いていると思いますが、それでもやはり生まれ育った土地や環境が異なると同じ日本語でも表現の仕方は異なってきます。ミスコミュニケーションを招かないためにも、どういう表現が関西弁なのかは知っておいて損はないと思います。是非この図解で確認してみてください。
記事提供=ウォーカープラス
けんたろ
国公立大学院卒業後、営業マンとして社会人に。趣味のクイズや読書を通じて、日頃使ったり耳にしたりする言葉が間違って使われていることが多いことを痛感すると共に、言葉の奥深さを実感。会話が苦手な方の話ネタや、勉強嫌いな方の興味のタネになるよう言葉の知識を中心に発信中。Twitterフォロワー4.2万人(2022年12月時点)。