ライフスタイル

節約アドバイザーが伝授!1ヶ月の食費はどのくらい?1人暮らしにとっての理想の食費と節約術

目次

燃料費などの世界的な高騰の影響で、さまざまなものが値上がりしている昨今。食料品も例外ではなく、販売価格の上昇や、値段は変わらないものの内容量が減るといった大きな影響を受けています。そんな中で、光熱費などに比べ、出費を減らすための工夫に楽しみながらチャレンジできるのが食費。今回は、1人暮らしで理想とする1ヶ月の食費と、それを実現するための節約術を、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナー・消費生活アドバイザーの丸山晴美さんに教えてもらいました。

1人暮らしの1ヶ月の中での理想の「食費」は?

玄武 / PIXTA(ピクスタ)

「自炊が苦手だから一日の食事は全てコンビニ弁当」「食べ歩きが趣味なので、食費には制限をかけない」「ダイエットのため、職場にもお弁当を作って持っていくなど、完全自炊派」といったように、自由に食事の内容を決めることができる1人暮らし。住んでいる地域や場所、収入などの差はあれど、家計の中で「食費」が占める理想の割合をまず把握しましょう。

「理想は収入の20%くらいですね。手取り20万円の場合は、4万円だと想定してください」(丸山さん)

1ヶ月4万円で過ごす! 無理のないやりくりポイント

freeangle / PIXTA(ピクスタ)

<毎週一定の金額でやりくり>

ここからは、「1ヶ月の食費4万円」というルールの下、やりくりする方法を学んでいきましょう。4万円の有効的な使い方を知ることで、無理のない節約が可能になります。

「手取りが20万円以上ある方も、まずは4万円でやってみてください。1週間1万円という考え方をする人も多いかと思いますが、給料日から次の給料日までの期間をお金の1ヶ月と考えると、端数となる週(2~3日)が前後で出てきます。4週にすると、前後のどちらかの週で8日間など伸びてしまうとやりくりがしにくくなるので、『5週間で4万円、1週間8000円』で予算を組みましょう。そして、食費専用のお財布を作って、その中のお金だけで食費を賄ってください。使ったお金は、1週間ごとにレシートを整理するなどして把握しておきましょう。また、1週間やりくりをして残ったお金は繰り越しをせずに、別に取り置きましょう。そして新たに1週間分の予算を入れて毎週一定の金額でやりくりする習慣を身に付けましょう」(丸山さん)

<電子マネー連動可能な家計簿アプリも活用>

nonpii / PIXTA(ピクスタ)

電子マネーなどのキャッシュレス決済をメインにしている場合でも、連動が可能な家計簿アプリを活用しましょう。

「レシートの読み取り機能があったりなど、何を買ったかが一目でわかるようになったり、収支の棚卸しに必要な情報を素早くまとめることができるのでおすすめです」(丸山さん)

<基本は自炊!食材の購入を目標に>

4万円で健康で豊かな食生活を過ごすには、やはり自炊が基本に。食材の購入は、特売などがあるスーパーが最適です。

「おうちの冷蔵庫が大きい人には、業務用スーパーもぜひ活用ください。また、冷蔵庫が小さく、買いだめがしにくい、また、お休みの日以外はスーパーが開店中に立ち寄ることができない場合は、コンビニを利用するのもいいと思います。ただし、買うものはお弁当ではなく、カット野菜などの食材に限定しましょう」(丸山さん)

<炭水化物の確保が重要>

節約しながらも満足できる食事を楽しむためには、炭水化物が重要となります。

「やはり、お米やうどん、パスタといった炭水化物は必ず用意しましょう。お米の場合は、1週間が2~3日など短い時に買うようにしてください。もしくはお米は食費の固定費用としてあらかじめ3000円の予算を取り置いておく方法でもよいでしょう。週末など時間に余裕がある時に多めに炊いて、小分けにしてから冷凍しておくとすぐに食べられるので便利です。炊飯器が自宅にない場合は、パックご飯を買っておいてもいいですね。おすすめの超簡単おかずは、納豆と卵。高タンパク・低カロリーな食事で、健康も維持できます」(丸山さん)

<外食が増える場合はお弁当で節約>

職場でのお昼など、外食の機会が増える場所には、お弁当を持参するのが節約の基本。

「自炊が苦手な人は、夕飯のおかずを少し取り置いたり、冷凍食品のおかずを一部利用しましょう。卵焼きが難しいならゆで卵にして、プチトマトとブロッコリーで彩り良くすることも大切です。飲み物も自宅で作ったお茶やおみそ汁をステンレスボトルに入れて持って行くのもおすすめです」(丸山さん)

<スイーツも楽しみたい…!>

とはいえ、人気カフェのシーズナルメニューや季節に合わせたコンビニスイーツなども、日々のストレス解消には重要なアイテム。

「スイーツ系は、毎日・毎週のプチご褒美ではなく、月に1度くらいのご褒美と考えてください。決められた予算内で楽しく食材を買い、自炊することをゲーム感覚で楽しむと長続きするでしょう。自炊が苦手な方も、まずは3日、3週間、3ヶ月と頑張って習慣化させてみてください。食材だけでなく、使う油の量などもコントロールできる自炊はダイエットにも向いているので、一石二鳥ですよ」(丸山さん)

食費以外にも! 簡単にできるおすすめ節約術

<ポイ活>

「スーパーやコンビニで、買い物するごとにポイントがもらえるカードを有効活用しましょう。『ちりも積もれば山となる』というように、意外とたまるので、スイーツなどのご褒美用に取っておきましょう」

<レシートの整理>

「食費やトイレットペーパーなどの消耗品費というように、項目ごとに仕分けして支出を整理することが多いと思いますが、まずはお店ごとにレシートをまとめてみてください。そうすることで、自分の買い物傾向やお店に立ち寄る時間帯などを把握し、『コンビニではなくドラッグストアで買おう』『休みの日にまとめ買いできる』などといった支出における改善点を見つけることができるはずです」(丸山さん)

<オークションサイトやフリマアプリの有効活用>

「自分には必要ではないものも、誰かにとってはお金を出してでも欲しい逸品かもしれません。また、欲しかったものも、新品に近い商品が安く購入できることもあるので、積極的に利用してみましょう」(丸山さん)

必要に迫られての節約も「1ヶ月の食費4万円」というルールで行うゲーム、と捉えると無理なく続けることが可能に。楽しみながらの節約術、ぜひチャレンジしてみては?

取材・文=中村美香

丸山晴美

節約アドバイザー、ファイナンシャルプランナー、消費生活アドバイザー

共有

最新記事

人気の記事

カテゴリ

TOP