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家事のプロがレクチャー! 換気、湿気対策、冷房代の節約など…大活躍する夏場の救世主「サーキュレーターの正しい使い方」

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昼夜を問わず、ムシムシとした暑い日が続く梅雨から夏にかけてのこの時季。部屋干しの洗濯物が並んだりと、部屋には生ぬるい空気がこもりがちで、自宅なのに快適に過ごせないという悩みを抱えている人も少なくないのではないだろうか?

そんな時、エアコンや除湿機に加えて、プラスαで活用したいのがサーキュレーター。換気はもちろん、除湿器や冷房との併用で効果を発揮し、節約や家事の時短にもつながる夏場の救世主の正しい使い方を、家事アドバイザーの矢野きくのさんに教えてもらった。

扇風機とはどこが違う? サーキュレーターの機能とは

日本語に訳すと循環装置の意味を持つサーキュレーター(Circulator)。「サーキュレーターは風を送ることを目的とし、直線的に強い風を送ることができます」と矢野さんが言うように、換気に特化している点が最大の特徴だ。

一方、送風機能という意味では扇風機も同じだが、用途は「広範囲に柔らかい風を送ること」がメイン。混同しがちなこの2つだが、そもそも風を送る目的自体が大きく異なっている。

しかし「近年、首振りできるサーキュレーターや強風が送れる扇風機も出ています。直流のDCモーターで動き、風量を細かく設定できるサーキュレーターも出ているので、垣根がなくなりつつあります。以前のサーキュレーターは武骨なデザインのものばかりでしたが、最近は部屋にもなじみやすい、オシャレなアイテムも増えています」とのこと。矢野さんの言葉からもサーキュレーターがこれまでよりも家庭に浸透してきていることがうかがえる。

部屋の湿度を下げるには? 換気をアシストする理想的な設置場所

では梅雨の時季にサーキュレーターを使う際、どのような点に気を付けるべきなのか? 除湿を目的とする換気について、効果的な使用方法を矢野さんに教えてもらった。

「部屋に空気の入り口と出口をつくり、風の流れをつくることがポイントです。1カ所は窓を少しでもいいので開けて、もう1カ所は部屋のドアでもOKです。風上側にサーキュレーターを置いて、風下に向かって空気が流れるように回します。すると自然な風の流れをサーキュレーターが後押しする補助的役割を果たしてくれます」(矢野さん)

また湿度が高すぎる場合は窓に結露がたまってしまうことも。そんな時も同様に2カ所以上の窓やドアを開け、サーキュレーターを回すことで湿気を外へ押し出すといいそう。

なお換気の頻度については「その日の湿度、その部屋の構造によって変わってくるのですが、一般的には1時間に5分程度の換気が勧められています。その際にサーキュレーターを回すといいでしょう」(矢野さん)とのことだ。

部屋干しの際はエアコンや除湿機との併用で効率アップ!

屋外に干せない日が続く梅雨の時季にも、より早く衣類を乾かすためにサーキュレーターが大活躍。だが、部屋干しのパターンによって正しい使い方が変わってくるので注意が必要だ。矢野さんがおすすめする「効率的に乾かすコツ」とは?

<エアコンの除湿とサーキュレーターを併用する場合>

「エアコンの下に洗濯物を干し、さらにその下からサーキュレーターで風を当てるようにすると、サーキュレーターで飛ばされた衣類の水分がエアコンの除湿機能で吸湿されます」

<除湿機とサーキュレーターを併用する場合>

「できる限り狭い部屋(脱衣所等)で締め切って使用します。洗濯物の下、横に除湿機を置き、洗濯物の横や上からサーキュレーターの風が当たるようにすると、エアコン同様に飛ばされた水分が吸湿されます」

<サーキュレーターのみで乾かす場合>

「洗濯物に満遍なくサーキュレーターの風が当たるようにします。部屋の湿度が上がらないようにするため、ドアや窓を少し開けておき、換気扇があるなら回しておくといいでしょう」

冷房代の節約にもつながる!? 夏に向けて知っておきたい冷房との併用方法

また空気を循環させてくれるサーキュレーターは、温度を低く設定せずに部屋全体を冷やすことができるため、これから到来する真夏の冷房代節約にはもってこいのアイテム。だがこの「部屋全体の温度が均一になるようにサーキュレーターを回す」という方法は、矢野さんいわく一概に正解ではないのだとか。

「広い部屋に1人しかいないようなシーンでは、部屋全体を冷やそうとすると無駄な電気代がかかってしまいます。そのため、最も効果的に涼むには、エアコンから出た冷気が部屋の中で人がいる方向に行くような位置にサーキュレーターを置くことです。冷気が直接的に当たるのが嫌な人は、少し緩めにサーキュレーターを動かすといいでしょう」(矢野さん)。人数や部屋の広さによって臨機応変に位置を変えることが大切なようだ。

「電気代が少しかかるという欠点はありますが、DCモーターで首振り機能がついているものなら扇風機のように使うこともできます。また洗濯物を乾かす場合など、設置場所によっては首が真上を向くものが便利です」と矢野さんがすすめるように、サーキュレーターも工夫次第で効果が倍増。進化した多機能アイテムも増えているので、この夏を快適に過ごすために導入してみてはいかがだろうか?

文=野宮ジュン

矢野きくの

家事アドバイザー・節約アドバイザー。テレビ出演、講演、コラム連載などで活動し、働きながらでも簡単にできる家事術、エネルギーを無駄に使わない家事術などを紹介。便利グッズの開発にも携わっているため、便利グッズや100円グッズなどにも精通している。著書『シンプルライフの節約リスト』(講談社)他。

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