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おでかけ先で突然やってくる足の痛みとサヨナラ! 靴ずれの対処法&予防法

目次

「新調した靴が足に合わず痛い」「しっかり試着して買ったのに、靴ずれしてしまった」そんなお悩みは多いもの。新しい靴、特に革などは素材そのものが硬く足になじみにくいため、靴ずれが起きやすい。

フットコーディネーターで、これまで2,000人以上の足を計測してきた小嶋久美子さんによると、「自分の足をきちんと知ることで、靴ずれは予防・対策できます」とのこと。これからの季節、愛用したいサンダルやげたの上手な選び方と共に、靴ずれの対処法を教えてもらった。

実は靴と足がフィットしていない人は多い⁉ 自分の足のサイズを知るには計測を

そもそも、なぜ靴ずれは起こってしまうのか。「なんとなくサイズが合っているつもりでも、実は靴と足がぴったりフィットしていない人がとても多いんです。まずは靴店で一度、はだしのサイズを測定してみましょう」と小嶋さん。靴ずれが起こる主な原因には、靴のサイズや靴の形と足が合っていないことが挙げられる。その他にも、素材やデザインなどが靴ずれを引き起こすことも。

足のサイズは一日のうちでも微妙に変化する。足の測定やフィッティングは一日の活動後、夕方あたりがおすすめとのこと。「メーカーによってサイズ感がかなり変わるため、自分の足のサイズの思い込みは危険です。必ずフィッティングしましょう。靴であれば、『靴のかかと』と『足のかかと』をしっかり合わせて履き、指の先端部分から靴の先端部分が1cmほど隙間が空く靴が良いです。足長と同時に足幅、足囲も重要なので、一度足の計測をして自分の足の特徴を知ることは靴ずれを予防するためにも大切です」(小嶋さん)

靴ずれが起こりやすい箇所を知ろう

靴ずれが起こる箇所は人によってさまざまだが、特に注意したい所は次の3つ。原因を知れば、あらかじめ対策を取ることもできる。

<かかとの上部>

最も靴ずれしやすい場所。靴のサイズが大きい場合は、歩くたびに靴のかかと部分がカパカパと浮き、皮膚との摩擦が起こる。サイズが小さい場合は、靴の素材がかかとにめり込んで皮膚がダメージを受け、靴ずれの原因に。

<指と指の間>

靴の先端が狭くなっているパンプスなどで特に起こりやすい。パンプスの先端が足型や足幅と合っていないと靴ずれになりやすいため、自分の足幅、足囲、足型をしっかり確認しよう。「E→2E→3E→4E」と、数字が大きいほどワイズも広くなる。

<足の甲>

足の甲の靴ずれは、靴と足囲が合っていないことによる食い込みや、足を覆う部分が少ない靴だと脱げやすく摩擦が起きやすくなることが原因。甲や足首を留めるベルトが付いているものや、足の甲をしっかり覆ってくれるデザインのものは脱げにくく摩擦が起きにくい。

夏に履きたいサンダルやげたの靴ずれ防止法

お祭りや花火大会などで浴衣を着る機会が増える季節。「靴ずれしにくいげたやサンダルには、ポイントがあります」と小嶋さん。上手に選んで、夏ならではのスタイルも足元から華やかに演出しよう!

●げたは鼻緒の太さや素材に注目

げたを新しく購入する場合は、まずは鼻緒が足に食い込んだり緩すぎたりしないかチェック。サイズ調整できるものもあるので店頭で確認してみよう。鼻緒が細いものは食い込みやすかったり脱げやすかったりするため、太めのものの方が比較的靴ずれが起きにくい。鼻緒の素材は革やエナメル、ビニールなどよりも皮膚へのあたりが柔らかい布素材の方が、比較的足の痛みが出にくい。

●サンダルは足首までホールドしてくれるタイプを

サンダルのストラップもげたの鼻緒同様、細いほど肌に食い込んで痛みが出やすくなる。最近流行のスポーツサンダルは、ストラップが太目で足首や甲をしっかり固定するものが多く、しっかり履けば靴ずれしにくい。

「サンダル、げた共にストラップや鼻緒が足に当たる部分に、あらかじめワセリンなどを塗っておくのも手」(小嶋さん)。肌への摩擦を軽減してくれるが時間が経つとなじんでしまうため、小さな容器にワセリンを入れていつもポーチに入れておくと安心だ。

いざという時に持っておくと安心! 靴ずれから足を守るための便利グッズ

ここでは、小嶋さんおすすめの靴ずれ対策グッズをご紹介。靴ずれができてしまった後にも予防にも、幅広く対応可能!

<シューキーパー>

靴のサイズを広げる専用アイテムで、主に革靴や合成皮革の靴に対応。購入した靴がやや小さい時や一部が足に当たって痛む時などに、靴の長さや幅を無理なく伸ばしサイズを調整できる。最近では1,000円台から購入できて靴の形をキープする役割もあるため、一つ持っておくと便利。

<靴ずれ予防グッズ>

女性用の靴、特にパンプスやバレエシューズなどと相性の良いのがシューズバンド。靴のサイズがやや大きく、かかとが浮いてしまうような時でも足と靴をしっかりと固定してくれる。透明タイプから、ビジューなどが付いたデザイン性の高いものまでさまざまな種類があり、ちょっぴり飽きてしまった靴を楽しく履けるメリットも。最近は100円ショップでも靴ずれ予防グッズが多数出ているので、靴ずれを頻繁に起こす方は自分に合った物を探してみてほしい。

<ばんそうこう・ティッシュ>

外出先で靴ずれを起こしてしまった時の応急措置に。ばんそうこうは厚手で粘着力の高い物を選ぼう。靴ずれしやすい箇所にあらかじめ貼っておくと予防にも。指の間の靴ずれには、応急処置としてティッシュや柔らかい布を挟むと、摩擦が軽減され痛みが和らぐ。どちらも常に持ち歩いておくと安心。

「オンにもオフにも欠かせないパンプスは、はだしよりもストッキングやタイツ、さらにはストッキングよりもソックスと合わせると比較的靴ずれしにくいです」と小嶋さん。万全の対策で、靴ずれを気にせず足元のおしゃれを楽しもう!

取材・文=植木淳子

小嶋久美子

フットコーディネーター。一般社団法人日本靴育協会認定シューズアドバイザー。介護予防運動指導員。介護福祉士や整体師としての経験から足、足指の健康の重要さを知り、フットコーディネーターの道に。主に高齢者や女性、子どもに向けた足の健康プログラムを考案し、講演活動などを行う。

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