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衣替えは無駄を見直すチャンス! お金も時間も節約できる「正しい衣替え」とは

目次

本格的に秋冬物の洋服が店頭に並び出した今日この頃。新しい服を買いたい衝動にかられてしまうが、その前に済ませておきたいのが衣替えだ。面倒なひと手間ではあるが、時間とお金の節約につながる「正しい衣替え」について整理収納アドバイザーの七尾亜紀子さんに伝授してもらった。

生活のちょっとした無駄を減らす! 衣替えをするメリット

最近はオールシーズン着られる服や収納スタイルの変化などから、衣替えをしない人も多いかもしれないが、そもそも衣替えすることにどんな意味があるのだろうか?

七尾さんがまずメリットとして挙げてくれたのが「服の出し入れのしやすさ」だ。「オフシーズン服が普段着る服と一緒に入っていると、ハンガーラックやチェストが服でパンパンになり、取り出しづらいです。衣替えでオフシーズンの服を分けて収納することで服がサッと取り出せるようになります」(七尾さん)。ささいなことだがこうしたちょっとした時短が、生活の質を上げてくれることだろう。

また「所有量の把握」も大事なことの一つ。七尾さんいわく「オンとオフの服が混在していると、洋服の所有量が把握しづらくなります。衣替えでオン、オフを切り替えることで、今の季節に着られる服がどのくらいあり、トップス、ボトムス、アウターなど種類別の内訳も把握しやすくなります」とのことだ。

「量」に加え、「好み」の傾向が分かるという点も重要。「衣替えで半年に1回洋服を見直すタイミングを作ると、このシーズンに着た服、着なかった服の傾向が把握できるので、服を買う時に着ない服を買う失敗を避けることができます。衣替えの際にカテゴリ別に持っている服を確認しておくと、似たような服が何枚もあることに気付けるため効果的です」(七尾さん)

3ステップで分かりやすい! 「正しい衣替え」の準備

習慣付いていないとなかなか面倒な衣替え。ここでは初心者でも着手しやすいように七尾さんが実践する衣替えスタイルについて、3つのポイントと共に教えてもらった。

<1>シーズン中、一度も着なかった服をチェック

「シーズン中に全く着なかった服は、来シーズンも着ない可能性が高いので、処分を検討する。迷う場合は一度、袖を通してみて、また着たいと思うかチェックします」

ここでは極力「要る・要らない」という感情よりも「着た・着ていない」という事実ベースで分けるのがポイント。また「仕事着」「普段着」「お出かけ着」「冠婚葬祭用」などのTPO別に服を分けてみて、着る機会が少ないのに量が多い服の見直しを検討するのも大事だそうだ。

<2>しまう前に洋服の傷みや汚れもメンテナンス

「収納前に毛玉や汚れ、ほつれがないかチェック。毛玉取り器できれいにしたり、取れそうなボタンなどは補修。自宅で洗えない服はクリーニングへ」

服をしまう際は、省スペースにするために圧縮袋などを使うとシワになりやすいので使用せず、ボックスなどに収納する場合はギュウギュウに詰め込まないようゆとりを持った量にするのが七尾さん流のコツだという。

<3>服だけでなくクローゼット内もクリーンに

「クローゼット内もホコリがたまりやすい。衣替えで服を出したら、クローゼット内も掃除機がけや拭き掃除を行います。扉を開けて換気して、たまった湿気も外に出します」

なおクローゼットが服であふれないようにするためには、オフシーズン服の収納スペースに使用頻度が高い服から優先的に収め、入り切らない服は処分を検討するのがいいのだとか。クローゼットが少ない家の場合、かさばるものは保管サービス付きのクリーニングを利用するという方法もあるそう。ひと手間に思えるかもしれないが結果的に服が取りやすくなり、時短につながってくれるはずだ。

ちょっとしたお小遣いにも! 着ない服の活用方法

さて、意外と困るのが不要になった服の扱い。着ないと分かっていてもいざ捨てるというのは、なんだか気が進まないという人も少なくないだろう。そんな時、少しでもお金になると助かるというのが正直なところ。

まず思いつくのがフリマアプリだが、七尾さんも「フリマアプリは出品の手間がかかり、売れるまでの間、保管スペースが必要になります。また、オフシーズンの服は売れにくいため、すぐ手放したい場合はあまりおすすめしません」というように、収納スペースに余裕がない人にとっては不便な面も。

一方、簡単にお金に変えたい場合は、買い取りサービスが良いという。「買い取りサービスの場合は、LINE査定を利用するのがおすすめです。LINEで複数の業者に査定をしてもらい、一番高い見積もりが出た業者に買い取りをしてもらうと効率が良いです」(七尾さん)

「買い取りが難しいファストファッションの場合は、店頭に自社ブランドを対象とした不要服の回収ボックスがある場合も多いので、そちらを利用して寄付すると手放しやすくなります。また、H&Mでは自社ブランド以外の古着の回収も店頭で行っており、持ち込み1袋ごとに500円オフクーポンがもらえるので、買い取りが難しいブランドやコンディションの場合はこちらを利用するのもおすすめです」

やるとやらないとでは、自身のワードローブに格段の差が出る「衣替え」。これを機に、洋服と頭の中を整理し、スッキリした気分で秋を迎えてみては?

文=野宮ジュン

七尾亜紀子

LIFE WITH代表、整理収納アドバイザー。
大手IT企業に15年勤務し、ワーキングマザーとして家事と育児に奮闘する中、育休中に没頭した家の片付けの効果に感動して整理収納の魅力にはまる。 時間のない中でも理想の部屋作りをかなえた「整理収納テクニック」などを綴った記事が人気となり、ブログ「ワーキングマザー的整理収納&北欧インテリア」はフォロワー数8.3万人を突破。YouTube「七尾亜紀子の整理収納レッスン」も登録者数13万人を超える人気チャンネルになるほか、数々のTV番組にも整理収納の達人として出演。著書に『自動的に部屋が片づく 忙しい人専用 収納プログラム』(KADOKAWA)。

 
 
 
 

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