新生活・引越し

引越しは事前準備から!忙しく生活しながらでもできる次の生活への準備

目次

引越しを控え、次の暮らしに向けて準備したくても毎日の仕事に家事に育児に忙しい、という方も多いのではないでしょうか。引越しで大切なのは事前の計画。引越しをスムーズに準備するために、必要なことを整理して進めていきましょう。忙しい中でも毎日少しずつ時間を作って、引越しの準備自体も整理して取り組むことが大切です。ここでは引越しの準備について解説していきます。 

時間を溶かす「迷走」から抜け出す「事前準備」

引越し準備で一番時間を使っているのは“迷う時間”です。「何から詰めよう」「これは新しい家で使うかな」「どこに置いたらいいんだろう」「この箱は何だっけ?」「捨てたらマズいかな」…など。手が止まっている時間のほうが長くなることも。
迷わないためには、新しい家での暮らし方(ゴールイメージ)を決めておくこと  、自分たちにあわせた手順が明確であることが大切です。これらを事前準備で考えていくのです。

新しい家での暮らし方を決める引越し事前準備5ステップ

①新居の採寸
②部屋の割り当て
③収納計画
④荷物の厳選
⑤梱包計画

①新居の採寸:「入らない」「置けない」を防ぐために

限られた内覧時間を有効に使うために、あらかじめ採寸箇所を書き出しておくと抜け漏れがありません。測る人とメモを取る人で分担するとテンポよく進められます。

正確性を高めるため、採寸メモと採寸箇所はスマホで撮影しておきましょう。採寸箇所をスマホで撮影しタッチペンで写真にサイズを記入する方法もあります。撮影したデータは家族で共有しておくと作業分担にも便利です。

採寸データをスマホに入れておくと、カーテンを選ぶとき、家具を見つけたときも、その場でサイズを確認できるので即決しやすく迷う時間が減らせます。収納や家具の配置を考える時もスマホの採寸メモがあれば移動時間や隙間時間でアイディアをメモできます。 

・壁面サイズ

ベッド、ソファ、テレビボード、冷蔵庫、洗濯機、タンス、本棚、デスク、ラック、食器棚…などなど、家具の並びを考えるうえで大切になります。冷蔵庫置き場の壁くぼみや、洗濯機の防水パン、搬入予定の家電が収まるか確認を。下がり天井、梁が干渉することで背の高い家具が置けないケースもありますので天井高のチェックも忘れずに。

・コンセント位置

想定した場所に家具家電を配置するためにも事前にチェックしておくと搬入時にスムーズです。掃除ロボット含む家電の充電箇所も決めておくと新居での散らかりが防げます。

・窓サイズ

インテリアにも影響する窓まわりアイテム。カーテン、ロールスクリーン、ブラインドなどアイテム選びの際にサイズが重要になります。

床上からカーテンレールまでの高さ・カーテンレール幅・カーテンボックス幅をチェック。腰高窓の下に家具を置く場合も想定して床上から窓枠までの高さも忘れずに。

・扉と出入口

大きな家具家電の搬入時に大切になります。エレベーター、玄関扉、部屋のドア、引き戸の開口部、ドアノブ、ドアクローザーの凸凹が干渉することがあるので、有効間口をチェックしておきましょう。配置後に出入り口を干渉しないか併せて確認しましょう。

特に、ドアを開いたときの内側の寸法をしっかりと確認し、大型家具が搬入・搬出できるかをしっかりと確認しましょう。玄関を開けてすぐ階段があるような物件は、天井の傾斜だけでなく、踊り場も考慮して搬入できるかなど、状態を把握することが大事です。

・収納部

キッチン、洗面所、シューズクローゼット、納戸、押入れ、クローゼットなど、それぞれ奥行・幅・高さ(深さ)を計測。収納部の一部に梁や柱が隠れていて、用意した収納ケースが入らないことがあるので細かく確認を。

自宅の収納部も測っておくと「今より広い?狭い?」と比較できるので収納計画の際にイメージが湧きやすいでしょう。

・新居に持ち込む家具、収納用品のサイズも採寸

衣装ケース、ファイルボックス、カラーボックス、ソファ、ベッド、カラーボックス、シェルフ…採寸メモを用意しておくと家具の配置と収納を考える時に便利です。持ち込みそびれも防げます。

②部屋の割り当て:家具家電の配置をシミュレーションしておく

部屋の割り当てと、それぞれの部屋の用途を決めておきます。リビング、洋室、洗面所、和室など、「誰が何をする部屋なのか」をしっかりと考えましょう。

それぞれの部屋に持ち込む家具や収納用品は、「入る?置ける?引き出せる?人が通れる?無理はない?」など、しっかりと検討を重ねると搬入時の家具の配置に迷わないのでスムーズです。

③収納計画:荷ほどきの効率化はココにある

1. 部屋を使う人は誰?どんな使い方をする? 
2. 収納には誰の何を収める?
3. 収納の中はどうやって使いたい? 

この順で考えると、使う人・使う場所に無理がなく片付く家になります。また、荷ほどき時にも収納先や置き場に迷いにくくなります。

④荷物を厳選:見直して減らし、新居にはお気に入りだけを持ち込む

 荷物を「減らす」とは「選ぶ」ことです。捨てるものを探すのではなく新居に持ち込みたいものから順に選んでいきましょう。

まずは自宅の部屋と収納内部をスマホで撮影してみましょう。物の置き場やボリュームを客観視できるので選別モレが防げます。 

≪選択基準≫

1. 好き+よく使う →新居に運び込む
2. 好き+使ってない →新居で使う?保留?
3. 好きではない+使っている →手放す?使う?
4. 好きではない+使ってない →これを機に手放す?  

⑤梱包計画:手順を考え荷造りスタート

クローゼットや押入れ物置部屋のように普段使わないものや場所から詰めます。よく使うものが集まるリビング・ダイニング・キッチンは最後に。

新居の収納に収めるもの同士を集めて段ボールに詰めておくことで、荷ほどきの時には一緒に使うもの一緒に収めるものが揃っているので動きに無駄がありません。

段ボールは収納指示書に使えるので、新居での収納先と中身を詳細に記載しておきましょう。

通勤時間・隙間時間を活用してできる引越し準備

「準備をしたくても在宅時間がない」「いざ手を付けようと思っても「どこから?」「何から?」と迷っているうちに時間が過ぎて焦ってしまう」皆様から多く寄せられるご相談です。

外出時や隙間時間はスマホなどを使って準備計画を立て、在宅時は荷物の選別など作業に集中すると前進させやすいでしょう。

採寸メモと間取り図をスマホで撮影して持ち歩き、②家具の配置③収納計画を作っていく。今の部屋と収納内部もスマホで撮影しておき、選別するアイテムや収納場所、一緒に梱包するものの目星をつけていきます。

「今日は帰宅したら雑誌を選別しよう。雑誌は寝室とリビングとキッチンと洋間の本棚にもあるんだな」「押入れには何が入ってるんだっけ?あの箱はアルバムだから見直し不要で、あのヨガマットは捨てよう」など、細かい問題の解決を毎日積み重ねていくことが大事です。

家族との共有には、LINEなどアプリ使い、採寸メモや部屋の写真をアルバムへ。やることリストの進捗も互いに知ることができると、ちょっとした相談やフォローもメッセージに残せます。「言った、聞いてない」「やった?覚えてない」些細なトラブルも防げます。振り返っての確認もしやすいので、特に忙しい引越しでは心の緩衝材としてもおすすめです。

「とにかく段ボールに荷物を詰め込み新居で開ければいいんだ」と、いきなり荷造を始めると失敗しがちです。手を動かす前に事前計画を作ることで失敗を防ぎ効率よく進められます。しかも移動時間や隙間時間で準備ができるので時間の無駄もありません。

忙しく生活しながらでもできる新しい暮らしの準備は、引越しの事前準備にある! 家に居なくても移動時間と隙間時間でできる引越し準備で、新居も快適に過ごしましょう。

監修・文=門野内絵理子

教えてくれたのは

門野内絵理子(もんのうちえりこ)

糸崎合同会社代表。引越し11回、失敗経験を活かし『入居2日で新居が片付く引越し準備講座』を考案。片付けの資格を取得しフリーランスに。片付けサポートを続けるなかで「モノだけ整理しても満足しない方がいる」「思い込みが邪魔していると片付けが進まなくなる」と実感。モノの整理を介して思考と気持ちを整える対話型のサポートを提供している。著書に『引越しで「私」と「暮らし」を整えよう~新居はお気に入りだけで暮らしたい~』(ギャラクシーブックス)。

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