新生活・引越し

「とりあえず」「ひとまず」を見直す!お部屋がお気に入りに囲まれた暮らしになるコツ

目次

部屋が「スッキリしない」「ごちゃごちゃしている」と感じたら、部屋の見直しをしましょう。引越し後に荷ほどきをした時はダンボールを開けることに集中しているので「とりあえず」「ひとまず」と仮置きのまま使っているかもしれません。何を入れたのか曖昧になっている場所もあるかもしれませんし、入居前には「ここに収納したら使いやすい」と計画した場所も実際に使ってみるとしっくりこないこともあるでしょう。

納得していない部屋=スッキリしない部屋=片付かない部屋ともなりかねません。ぜひ入居から日の浅いうちに部屋を見直すことをおすすめします。見直しの際には部屋を撮影してみると、違和感を客観的に捉えることができるので、何が嫌なのか、どこをどうしたいのか、具体的に考えやすくなります。

乱れやすい3大アイテムの導線チェック

入居前に部屋の使い方を計画していても、収納場所を決めていても、生活していればモノが動くので乱れます。「とりあえず」で置いてしまうような行為を避け、スムーズに元に戻すためにも「導線」を意識した収納を考えましょう。ポイントは「使う人・使う場所・戻す場所」なるべく近くに寄せて、「とりあえず」「ひとまず」を回避することです。

洗濯物、衣類の導線

着替える場所、洗濯物を出す場所、干す場所、取り込む場所、畳む場所、収納する場所をできるだけ一か所に集約すると、整理が楽になります。

例1:帰宅後、部屋着に着替えるのは脱衣所。洗濯機ラックに脱いだ服を入れる。すぐに洗濯しないニットはリネン棚に一時置きして就寝前に寝室のクローゼットへ移動させる。洗濯乾燥まで終えたら脱衣所で洗濯を畳む。タオルや肌着とパジャマに部屋着は脱衣所で使うので近くのリネン棚に収納。

例2:帰宅したら寝室のクローゼットで着替える。すぐに洗わないニット類はクローゼットの棚に専用スペースを設けてある。寝室で室内干しをしている衣類を畳んだら同じ部屋のクローゼットに収納。寝室に置いてある洗濯カゴに洗濯ものを入れて洗濯機の前に移動して入浴時の洗濯物入れに。

<衣類が散らかる導線>

洗濯機から遠いベランダやリビングまで往復し、取り込んだ洗濯物をソファに「ひとまず」置いてしまい、リビングで畳んだ洗濯物を遠い部屋まで戻すのが億劫でソファに溜まりやすい。帰宅後の着替えもリビングのソファに重なると、洗濯した衣類と混ざってしまい、ソファが大きな衣類置き場になってしまう…なんてことも。週末にまとめてリセットする方法もありますが、「とりあえず」「ひとまず」をなくし、日々の洗濯衣類導線から見直すことで、リビングはスッキリします。

出勤帰宅アイテムの導線

スマホ、時計、鍵、バッグ、お財布、メガネ、ハンカチ、マスク、バッグ、上着…人それぞれ持ち物は異なりますが、ひとつひとつの置き場を決めること。リビングに持ち込みたくないときは手前の部屋に置き場を用意します。

例1:帰宅後したら廊下の隣の書斎へ。デスク脇にバッグを置き、ハンガーに上着を掛けたらデスクのトレーに、鍵、時計、財布、メガネを置く。洗面所でハンカチを洗濯カゴに入れ、リビングにはスマホだけ持ち込む。出勤時は逆ルート。

例2:帰宅後、リビングに入ってすぐの壁面に置いたキャビネットでスマホを充電。時計・アクセサリーを置く。上着はクローゼットの扉につけたフックにかけて翌朝仕舞う。鍵と財布はバッグにしまったままクローゼットの棚に収める。

宅配郵便物、紙類の導線

カウンターやテーブル、玄関に溜まりやすいのが宅配、郵便、書類、DMなど紙類。これらは段階に応じた置き場を決めること、そして定期的な見直しによって不要になったものを溜め込まず家から出すことが大事になります。

1) 一次置き場:家に持ち込んだとき、いったん置く場所

上着を脱ぐ場所、バッグを置く場所の近くが使いやすい。不要な郵便物などはリビングに持ち込まないために玄関にゴミ箱を用意する方法もある。

2) 二次置き場:開封する場所、ざっと目を通す場所

自分が家の中で長く過ごす場所の近く手に取りやすい場所に。ハサミやペンも近くにまとめてあると開封と記入も同じ場所で完結できる。読み終わった書類をすぐに破棄できるゴミ箱が近くにあると「とりあえず」の書類が溜まりにくい。

3) 三次置き場:保管期間に応じた置き場に移動させる

・1週間以内に必要:すぐ手に取れる、掲示する、視界に入る場所に一時置き

 例:申請、手続き、案内版など

・半年程度は残したい:簡単に出し入れできるクリアファイルなどで分類しておく

同じ系統で集めておく。

 例:雑誌、おたより、フリーペーパー、クーポンなど。

・年内まとめておきたい:必要な時にまとめて移動できるよう一か所で保管

居住スペースから離れていてもよい。

 例:領収書、医療証、控除証明書など。

・長期保管しておきたい:仲間ごとにファイリングして並べておく

居住スペースから離れた奥まった場所や高い場所でも良い。

 例:証明書、取扱説明書、申請書の保管など。

紙ごみ、ダンボールゴミ、資源ごみの置き場も決めておきましょう。リビングや玄関に入った時に悪目立ちしない死角で、取り出しやすい隅にあると導線としてはスムーズです。

家具、収納用品の選定は慌てず欲しいものリスト作りから

入居後、家のなかの見直しを進めていくと「もっと大きな棚があれば収まるのだろうか」「収納ケースを揃えて見栄えを良くしたい」「今の家の雰囲気にあった家具に入れ替えたい」など、希望も出てくるかもしれません。ですが「とりあえず」や「あったら便利かも」で、ポチっと衝動的に購入することはおすすめしません。収納用品があれば部屋が片付くわけではありませんし、用途が曖昧なままのアイテムは収まりも悪く、使いこなすために余計な労力を割くことになってしまいます。

欲しいものを思いついたら、ECサイトのお気に入りリストに集めたり、気になるアイテムのスクショをカメラロールでフォルダ分けしておいたり、まずは情報収集をしておきましょう。

特に家具家電など部屋の中で目を引くものは自宅のインテリアの方向性(色、素材、ナチュラル、モダン、クール、かわいい…etc.)を加味して選ぶと失敗が少ないです。収納用品は「誰の何を収めるのか?」「誰の何の不便を解消するために必要なのか?」と、用途をはっきりさせておくと無駄のない収納用品が選べます。併せて置きたい場所に収まるか、入れたいものが収まるか、サイズのチェックもお忘れなく。

入居した直後だけでなく、お部屋の模様替えをする際にも考え方は同じです。導線をチェックし、家具や収納用品の選定も、リスト作りから検討していきましょう。

お部屋が、あなたのお気に入りに囲まれた暮らしになりますように。

監修・文=門野内絵理子

教えてくれたのは

門野内絵理子(もんのうちえりこ)

糸崎合同会社代表。引越し11回、失敗経験を活かし『入居2日で新居が片付く引越し準備講座』を考案。片付けの資格を取得しフリーランスに。片付けサポートを続けるなかで「モノだけ整理しても満足しない方がいる」「思い込みが邪魔していると片付けが進まなくなる」と実感。モノの整理を介して思考と気持ちを整える対話型のサポートを提供している。著書に『引越しで「私」と「暮らし」を整えよう~新居はお気に入りだけで暮らしたい~』(ギャラクシーブックス)。

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