掃除・収納

家の嫌なニオイがこれでスッキリ! 夏のいまこそすべき3つの消臭対策

目次

湿度も気温も高くなる夏は、玄関、トイレ、お風呂場、キッチンと家のあらゆる場所でイヤなニオイが発生しがち。この悪臭はどうして起こるのか??三大原因と効果的な対策法を、お掃除のプロ・大津たまみさんがレクチャーしてくれました。ニオイの原因を突き止め対策して、爽やかな夏を過ごしましょう!

【ニオイの原因①】腐敗したゴミを放置するのは絶対NG!

夏は気温と湿気が上がるせいでモノが腐りやすくなり、それが悪臭の大きな原因になります。

魚や肉のドリップがゴミ箱内などに付着してそのままにしていたり、果物の皮などくずを流しに放置したままにすると、あっという間にイヤなニオイが部屋全体に広がってしまいます。冬にこぼしたジュースを軽く拭いてそのままにしていたら、夏に腐って悪臭の原因に…なんてことも。

「バナナの独特なニオイやスイカの生臭いニオイなど、腐った食べ物のニオイは強烈ですよね。腐敗物を長く放置すると壁紙がニオイ吸収して、悪臭が部屋に染みつく恐れがあります。素早くお掃除をして対策をしましょう。汚れたゴミ箱もニオイの原因になるので、こまめに洗うのがおすすめです」(大津さん)

【ニオイの原因②】夏場はカビの繁殖にも要注意

カビが繁殖する主な条件は、温度と湿度と有機物。その3つの条件がそろいやすい夏場は、カビが最も増えやすいシーズンです。特に靴箱や浴室、押し入れなどはカビが生えやすく、悪臭の原因になっていることも!

「気づきにくいものですが、エアコン内部のカビも悪臭の元。ホコリが溜まってカビが発生すると、そのニオイが部屋に充満してしまいます。部屋を締め切ってエアコンを付けっぱなしにするとなおさらです。エアコン掃除はもちろん、こまめに換気をして、ニオイが部屋にこもらないよう心がけましょう」(大津さん)

【ニオイの原因③】排水口の詰まりを放っておくと悪臭が発生!

意外と見過ごされやすい悪臭の発生源は排水口。こまめに生ゴミを捨てているのに臭うという場合は、排水口の掃除が行き届いていない可能性が考えられます。

「浴室や洗面所の排水口には髪の毛や石鹸カスなどが、キッチンの排水口には食べ物のカスがたまって、それらが取り切れていないとぬめりが生じ、ニオイを放ちます。特にキッチンの排水口の汚れは、コバエなどが寄ってくる原因にも。そうなる前に、しっかりお掃除を!」(大津さん)

【ニオイ対策①】生ゴミはニオイが漏れないよう管理する!

キッチンの悪臭の最大の原因は生ゴミ。まずは密閉できるゴミ箱に捨てるようにしましょう。

外のコンテナルームに毎日ゴミを出せればいいのですが、家に保管しておくしかない場合は、ゴミ箱からニオイが漏れないよう対策することが肝心です。ゴミ箱の底面に消臭シートを敷き、その上にゴミ袋を二重にして入れ、さらに重曹をふりかけておくと消臭効果バツグンです!

「シンクの生ゴミをビニール袋にまとめるときにも対策を。酸化は腐敗の原因になるので、しっかり空気を抜いて圧縮してから袋の口を縛りましょう。ビニール袋を二重にするとより安心です。汁気の多いゴミの場合は、ビニール袋の中に新聞紙を敷くとニオイ防止になりますよ」(大津さん)

旅行期間などでどうしても数日間生ゴミを捨てられないときには、特別な対策法があります。

「抵抗感のある人にはおすすめできませんが、最終手段としては、ビニールにまとめた生ゴミを液漏れしないようタッパーに入れ、冷凍して保管する方法もあります。目立つ柄のタッパーにするなど、食品と区別しやすいようにして、家族にも周知しておくといいですね」(大津さん)

【ニオイ対策②】塩素系漂白剤でカビを残さない

カビによる悪臭の何よりの対策は、定期的に掃除をしてカビの発生を防ぐこと。バスルームやキッチン、トイレの壁や天井にはカビが生えやすいので、換気扇や除湿機をうまく使い、ジメジメしないようにしましょう。

また、押入れや下駄箱、クローゼットなど締め切った場所には除湿剤を置いて、定期的に換気をすることが大事です。

「靴や傘は、汗や雨で濡れたままだとカビの原因になるので、乾かしてからしまうようにます。カビ臭い押し入れは、除湿剤では追いつかないかもしれず、その場合には小さな除湿機を置いておくと効果的です」(大津さん)

もしカビが生えてしまったら、塩素系の漂白剤でカビを根絶やしに!

「壁紙に生えたカビは、キッチンペーパーに塩素系漂白剤を染み込ませ、湿布のように貼り付けておくと簡単に除去できます。防カビスプレーを使うなら、カビにしっかり密着するゼリータイプがおすすめです。カビは放置すればするほど増えていくので、見つけたら即対処を!」(大津さん)

※高濃度の漂白剤を使用した場合、壁紙が剥がれたり、色が著しく退色する場合があります。壁紙の損傷の程度によっては、退去時お客さまにてご入居時の状態に戻していただく(原状回復)必要がございます。

【ニオイ対策③】排水口は詰まる前にこまめに掃除すべし!

排水口は詰まるとニオイが発生するので、その前にキレイにすること。網の部分は毎日洗い、排水口のパイプやカバーも週に一度はしっかり洗いましょう。さらに、月に一度はパイプ掃除剤で詰まりを落とすようにすると、対策は万全です!

「キッチン、浴室、洗面台など、複数の排水口を一度に掃除するのは大変です。スケジュールを立てて、それぞれを定期的に掃除するよう習慣づけるといいですね」(大津さん)

【まだある! ニオイの原因と対策】ペットや汗もニオイの発生源

ニオイの原因になるものはほかにもさまざまあります。ペットを飼っている場合は、毛や排泄物からもニオイが発生。汗が付いた洋服を放置しておくだけでも、かなり悪臭が発生します。

ペットの毛はこまめに掃除、排泄物は見つけたらすぐに片づけましょう。着た服はすぐクローゼットにしまわず、汗を乾かしてからしまうとニオイ防止に。紫外線には消臭効果があるので、少しの時間でもいいので日光を当てると、生乾き臭の予防になります。

「空気清浄機や、消臭効果があるとされるユーカリやラベンダーなどのアロマディフューザーを部屋に置くのもおすすめです。気持ちのいい環境を作ることを日ごろから意識して小さなお掃除を積み重ねると、ニオイ対策にもつながりますよ」(大津さん)

取材・文=本嶋るりこ イラスト=ヨシカワミノリ

教えてくれたのは

大津たまみ

1970年生まれ、愛知県出身。一般社団法人日本清掃収納協会会長。株式会社アクションパワー取締役会長。一般社団法人生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師のほか、ジュニア片付け収納マイスター認定講師、風水師の資格も。「お掃除お片づけ」のプロとして30年以上のキャリアを持つ清掃業界のカリスマ的存在。年間200本以上の講演のほか、テレビ・雑誌・ラジオなどで片づけや掃除法を伝授する

共有

最新記事

人気の記事

カテゴリ

TOP