掃除・収納

節電・節約に効果絶大!“ココだけは外せない”大掃除のポイント

 

目次

家電を掃除するとエネルギー効率が上がり、電気代を節約できることをご存知でしたか?部屋がきれいになるだけでなく、ちょっと得をする――そのために掃除すべき場所や掃除の方法を、お掃除のプロ・大津たまみさんに教えてもらいました!

エアコン、冷蔵庫、照明の掃除が節電・節約のカギ

節電・節約を目指すなら、家庭の電気消費量の5割以上を占めるエアコン、冷蔵庫、照明(資源エネルギー庁『省エネポータルサイト』から)の掃除が欠かせません。それぞれどのように掃除すればいいのか?順に詳しく見ていきましょう!

エアコンはフィルターの目詰まりが省エネの敵!

まずはエアコンです。フィルターにホコリやチリなどの汚れが付着して目詰まりしていると、エアコンの空気循環がスムーズにいかず、エネルギー効率が下がります。フィルターを月に2回掃除して目詰まりを防げば、消費電力が抑えられ、電気代を年間約990円節約することができます(資源エネルギー庁『省エネポータルサイト』から)。

「フィルターのお掃除は簡単にできます。まずエアコンの電源を切り、前面カバーを開けてフィルターを取り外します。それからフィルターに付いたホコリなどの汚れを塗装用のハケで掻き取りながら、掃除機で吸い取ります。その後、水洗いをしますが、汚れがひどい場合は、中性洗剤を使うといいですよ」(大津さん)

そうしてきれいにしたフィルターをしっかり乾かしてからエアコンに装着すれば、フィルター掃除は完了です。

「エアコン本体にある隙間、スリットの部分にもホコリがたまりやすいので、ハケと掃除機を使って、大掃除の際についでにきれいにしましょう」(大津さん)

冷蔵庫は整理整頓することが肝心!

意外と電力を消費する冷蔵庫は、整理整頓を心がけることが節電・節約のポイント。ものを詰め込みすぎないようにすると、年間約1360円の電気代を節約できます。また、ドアを開けている時間を短くすることで、年間約190円節約が可能です。さらに、庫内の設定温度を「強」から「中」に下げると、年間約1910円の節約になります(資源エネルギー庁『省エネポータルサイト』から)。

「庫内は整理整頓を意識して、食材を詰め込みすぎないことが大切です。冷蔵室や野菜室は70%、冷凍室は90%が収納量の目安です。ドアの開閉を減らすためには、食材の定位置を決めましょう。冷蔵庫の下2段の取り出しやすい位置によく使うものを入れるようにして、何がどこにあるかを覚えておくといいですよ」(大津さん)

冷蔵庫の背面や側面にある放熱部分にほこりがたまると、冷却力が下がります。これが消費電力の増加につながるので、大掃除の際にきれいにしましょう。

「冷蔵庫の背面や側面を掃除する際には、ワイヤーハンガーを使うと便利です。ハンガーの肩先から肩先をつなぐ長い辺を下に引っ張って縦に伸ばし、ひし形にします。そのハンガーをタオルで包んだら、ストッキングを被せて固定します。この道具を使えば、手が届きにくい冷蔵庫の背面のほこりも簡単に取り除くことができます」(大津さん)

照明器具の掃除で明るさを取り戻す!

照明器具を汚れたままにしておくと、年間で5~15%も明るさが低下します(資源エネルギー庁『省エネポータルサイト』から)。つまり、照明器具の汚れを取り除けば明るさが増し、適切な明るさを保ちながら調光を低く設定することができるというわけです。

「照明器具の掃除にはハンディーモップを使いましょう。天井など高いところにある照明でもカンタンに掃除ができます。特に、モップヘッドの角度を調整できるタイプは、使い勝手がよくおすすめです」(大津さん)

ほかにも換気扇と掃除機のお手入れを

「エアコン、冷蔵庫、照明以外にも、節電・節約のためにぜひやっていただきたいのが、換気扇の掃除と掃除機のお手入れ」と大津さんは言います。

「油汚れが付着した換気扇の排気ファンは、重いものを背負って走っているようなもので、電力を余計に消耗します。排気ファンの掃除は、50度くらいのお湯に重曹またはセスキ炭酸ソーダを溶かして15分ほど漬けた後、ブラシでこすり洗いをすればOKです」(大津さん)

掃除機のフィルターが汚れていると、吸引力が低下します。ヘッド部分も同様で、髪の毛やホコリが詰まると吸引力がさらに下がります。その状態で掃除をすると、効率的にゴミやホコリを取り除くことができず、結果的に掃除機を使用する時間が長くなり、余計な電力を消費することになります。

「掃除機のフィルターは、ブラシで汚れをこすりながら水洗いした後、よく乾かします。ヘッド部分は、回転ブラシに絡まった髪の毛などのゴミを竹串を使って取り除き、回転ブラシの奥の汚れは細いブラシを使って掻き出しましょう」(大津さん)

このようにカンタンに節電・節約できる掃除のアイデアを紹介してくれた大津さん。最後にこうコメントをくれました!

「コロナ禍が落ち着いてきたこともあり、年末年始には親族が集まるなど、来客が増えていると思います。そのような状況のなかで、お客様にきれいな空間で気持ちのいい時間を過ごしてもらうために、そしてなにより自分が気持ちよく過ごすためにも、年末の大掃除は大切だと思います。今年の汚れはきちんと今年中に落として、気持ちのいい新年のスタートを切りましょう!」(大津さん)

取材・文=杉原由花 イラスト=ヨシカワミノリ

教えてくれたのは

大津たまみ

1970年生まれ、愛知県出身。一般社団法人日本清掃収納協会会長。株式会社アクションパワー取締役会長。一般社団法人生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師のほか、ジュニア片付け収納マイスター認定講師、風水師の資格も。「お掃除お片づけ」のプロとして30年以上のキャリアを持つ清掃業界のカリスマ的存在。年間200本以上の講演のほか、テレビ・雑誌・ラジオなどで片づけや掃除法を伝授する

共有

最新記事

人気の記事

カテゴリ

TOP