掃除・収納

お部屋のピカピカは玄関から!ニオイ対策もばっちりの玄関キレイ術

目次

旅先から自宅に帰った時、玄関のニオイが気になったことがある人は多いのでは? 誰かを招いた時も、玄関はその部屋の第一印象に。客人に不快な思いをさせないためにも、日頃からしっかりニオイ対策をしてピカピカの玄関をキープしたいもの。その方法をお掃除のプロ・大津たまみさんに教えてもらいました!

【玄関キレイ術①】悪臭の原因・靴のニオイ対策を

玄関のニオイの最大の原因は、靴!1日に人の足から出る汗は200mlにもなるといわれます。汗による湿度があり、体温で温められた靴の中は、人間の皮脂という栄養もたっぷりあるため雑菌の温床に。

「靴のニオイの対策として最もポピュラーな方法は消臭スプレー。ただし、靴の素材によってはスプレーの成分で変色や染みになってしまう場合もあるので、必ず目立たないところでテストしてから使用してくださいね」(大津さん)

10円玉を靴の中に入れておくことも、昔からおばあちゃんの知恵袋として使われている悪臭の予防方法。銅イオンの除菌効果を利用してニオイの発生を抑えます。 「10円玉は銅で出来ているので、その除菌作用で靴の中で雑菌が増えることを防いでくれるんです。1円玉や100円玉では効果がないので気を付けて!ほかにも炭を使う消臭方法も効果があります。紙や布の袋などに入れてシューキーパーとして使えますので、靴箱の中に置いておくといいですよ。定期的に天日干しをすると炭の吸収力が回復します」(大津さん)

【玄関キレイ術②】靴箱にこもったニオイを消す方法とは?

靴箱の消臭には、掃除などで使う重曹を使います。重曹には消臭効果があり、さらに吸湿作用もあるので湿気による雑菌の繁殖も抑えられます。割れにくいプラスチックカップなどに重曹を7、8分目くらいたっぷり入れて下駄箱の中に置いておきましょう。手軽に防臭できます。

「重曹にお気に入りのアロマオイルを垂らしておくと、玄関にいい香りが広がって気分がすっきりしますよ。ただし、重曹の効果で早々に香りが消えてしまうので、来客時はその直前に使うことをおすすめ!」(大津さん)

【玄関キレイ術③】靴を洗って雑菌を増やさない!

ニオイの発生源である靴が汚れたままでは、いくら玄関を消臭してもキリがありません。こまめに洗いましょう。

また、同じ靴は連続で履かず、1日履いたら陰干しして湿気を飛ばしておくだけでもかなり悪臭予防になります。

特にきついニオイが発生しがちなのは、ぬれたまま放置した革靴。雨などでぬれてしまった時は、なるべく早めに対策することが大事です。

「そもそも靴を購入する時に、通気性のいいもの、抗菌・消臭効果のある素材のもの、防水加工されたものなど、ニオイの発生しにくい靴を選ぶことも対策のうちです。購入後、すぐに防臭・防水スプレーをしておくこともおすすめです!」(大津さん)

【玄関キレイ術④】ぬれた革靴の洗い方は?

まずは乾いた布やタオルで水滴を丁寧に拭き取ります。その後は新聞紙など吸湿性の高いものを靴の中に詰めて、風通しのいい所で陰干しします。

「この時に、爪先部分が上になる角度で干すと乾きやすくなりますよ。新聞紙が湿ったらこまめに取り替えましょう」(大津さん)

乾いた後のケアもニオイの防止に。

「ひび割れ防止の靴用クリームを全体に薄くのばすように塗ってから、仕上げに防水スプレーをしておきましょう。薬剤が部屋にこもらないように、屋外でスプレーしてくださいね」(大津さん)

【玄関キレイ術⑤】下駄箱の中もしっかり掃除・換気を

下駄箱の中もこまめにキレイに掃除しておくと、ニオイが発生しにくくなります。掃除が終わったら、しばらく開け放して乾燥させておくと湿気がこもらず、悪臭の原因となる雑菌の繁殖が防げます。

「下駄箱掃除のこつは、水でぬらさないこと。まず最初に砂やほこりを小さいサイズのホウキとちり取りで払い除いたら、エタノールを含ませた雑巾で汚れを拭き取ります。湿気を残さず、下駄箱をキレイにすることができますよ!」(大津さん)

【玄関キレイ術⑥】玄関のドアやタタキもピカピカにしよう

玄関ドアの汚れやほこりもニオイを生む雑菌の繁殖の原因になります。この機に、お部屋への第一ゲートもピカピカに!

玄関ドアはハケでほこりを取り除き、重曹を溶かした水に湿らせた雑巾で汚れを拭き取ります。そのあと水拭きをして、最後に乾いた布で拭き上げたらフィニッシュ!

「暗くなると汚れが見えにくくなるので、明るいうちにお掃除することをおすすめします」(大津さん)

タタキ(靴を脱ぐ場所)の部分も水でぬらさず掃除することがこつ。まずは、ホウキや掃除機でほこりや砂を取り除きます。

「掃除機のノズルに外からの汚れが付着することをためらう人は、トイレットペーパーの芯をカットしたものを作って“使い捨てノズル”として使うといいですよ。掃除機のホース穴のサイズによっては使えない場合もあるので確かめてから作ってくださいね」(大津さん)

乾いたほこりを取り終わったら、新聞紙をちぎってぬらしたものをまき、ホウキでタタキになすり付けるように汚れを落とします。最後に新聞紙をかき集めて捨てればOK。

「固くなった汚れを取る時はデニム生地が便利。不要なジーパンなどをカットしてぬらし、二重にして手のひらサイズに折り畳んだら、雑巾代わりに使いましょう。繊維が硬いので、しつこい汚れをこそげ落とすことができますよ」(大津さん)

その家の象徴でもある玄関はいつでもキレイにしておきたいですよね。玄関がキレイだと“いい気”も入ってきますのでいつもピカピカにしておきましょう。

取材・文=本嶋るりこ イラスト=ヨシカワミノリ

大津たまみ

1970年生まれ、愛知県出身。一般社団法人日本清掃収納協会会長。株式会社アクションパワー取締役会長。一般社団法人生前整理普及協会代表理事。清掃収納マイスター1級認定講師。「お掃除お片づけ」のプロとして30年以上のキャリアをもつ清掃業界のカリスマ的存在。年間200本以上の講演のほか、テレビ・雑誌・ラジオなどで片づけや掃除法を伝授する

 
 

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