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旬がくる前にチェック!ホクホクかぼちゃの甘味を楽しむスイーツレシピ

目次

秋野菜は味がおいしく体にもいいこと尽くし!
かぼちゃのレアチーズケーキ
かぼちゃのプリン


かぼちゃ、にんじん、里芋、さつま芋…。秋においしい時期を迎えるこうした野菜は、そのまま食べておいしいのはもちろんですが、スイーツに加えると、ほくっとした食感や優しい甘味をもたらします。オレンジ色や黄色など鮮やかな色味と相まって、秋野菜のスイーツは見ているだけでも元気をもらえそうです。

そこで今回は、お菓子研究家の柳瀬久美子さんに、秋野菜の魅力と、初めてでもきちんとおいしく作れるスイーツを5つ教えてもらいました。2週にわたってご紹介していきます!

秋野菜は味がおいしく体にもいいこと尽くし!

食物繊維やビタミン類が取れ、甘味にもなる!

「秋野菜は水分が少なく、ほくほくした食感がありお菓子作りに向いています。食物繊維やビタミン、カロテンなど栄養も取れ、肌や体にもいいと思いますよ!」(柳瀬さん)

さらに、秋野菜そのものに甘味があり、砂糖を控えられるのも魅力の一つ。スイーツ自体、心を豊かにしてくれるものですし、おなかと心を満たしつつ体にも優しいならうれしい限りですね!

体を温め、消化器をいたわる秋野菜

秋野菜の薬膳的な働きも見逃せません。薬膳に詳しい柳瀬さんによれば、「例えば、さつま芋やにんじんは、夏の暑さで疲れた胃腸を癒やし、消化器系に良いといわれています。また、クーラーや冷たい物の取り過ぎで冷えが気になる人には、体を温めるかぼちゃがおすすめ」とのこと。この時期に秋野菜を取ることで、夏のプチ不調を和らげることができるかもしれません。

お菓子作りに向く秋野菜の選び方

最近は品種改良が進み、秋野菜といえば甘味が強い野菜が多いようですが、特にお菓子作りに向く物の選び方を柳瀬さんに聞きました。

さつま芋

いろいろな種類がありますが、手頃で入手しやすく使いやすいのが「紅あずま」という品種。繊維質が少なくて甘味がしっかりあります。一般に、太い物の方が裏ごしがしやすいです。

かぼちゃ

水分が少なくて甘味が強く、味が濃い西洋かぼちゃがおすすめ。色も鮮やかで、お菓子にすると色がとってもきれいになります。

かぼちゃのレアチーズケーキ

材料(直径15cmの型1個分)

土台
 グラハムクラッカー…80g
 バター(食塩不使用)…40g
フィリング
 クリームチーズ…200g(室温に戻す)
 生クリーム…200cc
 かぼちゃ(正味)…100g
 プレーンヨーグルト…60g
 砂糖…70g
 ブランデー(あれば)…大さじ1
 粉ゼラチン…5g
パンプキンシード(あれば)・・・適量


作り方

下ごしらえ

 ①厚手のビニール袋にグラハムクラッカーを入れ、綿棒などで粗く砕く。

 ②小さな耐熱容器にバターを入れ、ラップをかけて電子レンジ(600W)で10秒加熱して溶かす。

 ③水25ml(分量外)に粉ゼラチンを振り入れ、ふやかす。

 ④生クリームは、氷水で冷やしながら七分立て(泡立て器を持ち上げると、軽くツノがおじぎするくらい)に泡立て、冷蔵室に入れておく。

1.土台を作る。ボウルに砕いたグラハムクラッカーと溶かしバターを入れてゴムべらで混ぜ、よくなじんだら型の底に平らに敷く。

型は、ケーキが取り出しやすい型の底が外れるタイプがおすすめ

2.フィリングを作る。かぼちゃは4~5cm角に切り、耐熱容器に並べてラップをかける。電子レンジ(600W)で4~5分、竹串がスッと通るくらいまで加熱する。硬い場合は、さらに1分ずつ長く加熱する。熱いうちに皮をむき、実をフォークの背などで滑らかになるまでつぶす。

3.ボウルにクリームチーズと砂糖を入れ、泡立て器で滑らかになるまで混ぜる。ヨーグルト、ブランデー、かぼちゃを順に加え、その都度よく混ぜる。

4.3を大さじ3取り分け、ふやかしたゼラチンのボウルに加え、湯せんにかけて混ぜる。ゼラチンが溶けたら3に戻し、手早く混ぜる。泡立てておいた生クリームを加え、泡立て器でしっかり混ぜて1の型に流し入れ、冷蔵室で2時間以上冷やし固める。型から外し、パンプキンシードを飾る。

※型から外す時は、型の周りを温めた布巾などで温めると外しやすい。

おいしくなるワンポイントアドバイス

生クリームを泡立ててから加えることで、ふわっと優しい舌触りになります。


かぼちゃのプリン

材料(140mlの型4個分)

キャラメル
 砂糖…100g
 熱湯…50cc
プリン液
 かぼちゃ(正味)…160g
 ブラウンシュガー(または砂糖)…20g
 砂糖…15g
 シナモン…小さじ1/3
 コーンスターチ(または片栗粉)…小さじ3/4
 ラム酒(あれば)…大さじ1
 溶き卵…2個分
 牛乳…160ml


作り方

1.キャラメルを作る。小鍋に砂糖、水大さじ2(分量外)を入れて中火にかける。砂糖が溶けたらさらに煮詰め、好みのキャラメル色になるまで焦がす。火を止めて静かに熱湯を注ぎ、木べらでムラがなくなるまで混ぜ、型に等分に流し入れる。

2.プリン液を作る。かぼちゃは4~5cm角に切り、耐熱容器に並べてラップをかける。電子レンジ(600W)で6~7分、竹串がスッと通るくらいまで加熱する。硬い場合は、さらに1分ずつ長く加熱する。

3.熱いうちに皮をむき、実をフォークの背などで滑らかになるまでつぶす。熱いうちにブラウンシュガーと砂糖を加え、泡立て器で混ぜる。残りの材料を上から順に加え、その都度混ぜてざるでこして1に流し入れる。

4.アルミホイルを型の直径より大きめに切り、ひとつずつふたをする(蒸す時、アルミホイルが湯に漬かりそうなら縁を少し折り返す)。

5.鍋に深さ2cmほどの湯を沸かし、厚手のペーパータオルを2枚重ねて鍋底に敷く。型を並べ入れ、ぴったりとふたをしてごく弱火で20~25分蒸す。粗熱がとれたら冷蔵室で冷やし、型から外して器に盛る。

鍋底にペーパータオルを敷いておくと、沸騰による振動が和らぎきれいに蒸し上がる

おいしくなるワンポイントアドバイス

プリン液をざるでこすことで、滑らかな口当たりになります。


今回はかぼちゃを使ったスイーツレシピを2つご紹介しましたが、7月23日(土)には、にんじん、里芋、さつま芋を使ったスイーツレシピもご紹介しますのでお楽しみに!

取材・文=渡辺ゆき 撮影=永田正雄

柳瀬久美子

学生時代にお菓子屋さんでアルバイトしたのをきっかけに、お菓子の世界へ。都内の洋菓子店などで働いた後、渡仏してお菓子や家庭料理を約4年間学ぶ。帰国後はフードコーディネーターとして独立し、雑誌や広告、TVなどで活躍。少人数制の料理教室も主宰する。薬膳の知識も豊富で、この夏、国際中医薬膳師の資格を取得。

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